皆さんは大変な転職活動を乗り切りやっと内定をもらった時、本当に今の会社を去りこの会社に転職して大丈夫なのか?と直前になって迷う事はありませんか?
人によっては複数の会社からオファーをもらいどの会社に決めようかか迷っている人もいるでしょう。
いくら転職軸を決めて自分の目で会社を見て判断しても本当にこの会社に入社して大丈夫だろうか?という不安は最終決断の段階で多かれ少なかれ誰の心にも出てきます。
実際私も5回転職をしていますがどの転職をする時も転職後の不安と比較して内定を受けるかどうか迷いました。しかし、実際に転職してみると殆どこの不安は実現せず転職をして良かったという結果になっています。
勿論、転職後の将来の事は誰にも予言できません。しかしなぜ内定を受諾する上で迷うのか、迷った時の対処方法、そして最後に内定を入手した企業の内定を受けるかどうかの最終判断基準は自分でもっておく必要があります。
この記事はこれらの事を順番に解説して行きます。
内定をもらったけど不安。決断できない要因は?
苦労して転職活動を行いせっかく内定をもらったのになぜ不安を感じてしまうのでしょう?
「新しい職場環境への不安」「転職を後悔するかもという不安」「他に良い環境があるかもしれないという迷い」といった要因が決断できない理由としてあげられます。
それではこの「内定をもらったのにその企業への入社を決め切れず、不安を感じてしまう」状態をひき起こす原因を詳しく探ってみましょう。
1. 新しい職場環境への不安
新しい職場環境、つまり内定先の環境に対する不安が内定後に不安になってしまう一因です。
以下より具体的に「仕事内容への不安」と「人間関係への不安」に分類して解説します。
1)仕事内容への不安
「採用条件に書かれていたスキルや経験を、本当に自分が満たしているのか」「即戦力として活躍できるのか」と、内定先の仕事内容に不安を感じてしまうと入社を決断できずに不安を引き起こします。
特に中途採用の場合は、その人のスキルや経験を評価して即戦力として実務をすることに会社側が期待をしているため、まだ見ぬ現実もありプレッシャーを感じてしまうのも無ありません。
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2)人間関係への不安
「上司や部下にあたる人とうまくやっていけるのか」「職場の雰囲気や社風が合っているのか」と、内定先の人間関係に不安を感じてしまうことも入社が決断できなくなる要因でしょう。
もちろん、職場の雰囲気や人間関係は、働く環境を大きく左右します。
しかし、それは入社して働いてみないと分からないため、どうしてもこの新しい人間関係が上手くいくかどうかについて入社前に不安を感じてしまうのです。
2. 転職を後悔するかもという不安
今の仕事を辞めて転職することを後悔するかもしれないと、漠然と不安になることも内定を受けるかどうか迷うになる一因です。
「転職しても前の職場の方が良かったと思うのではないか」と、今の職場を離れることにためらいが生じ転職すること自体が間違いだったのではないかと考えてしまいます。
はっきりと働くイメージができない新しい仕事より現職の方が仕事への解像度が高いことから、このような不安を引き起こしているかもしれません。
3. 他に良い環境があるかもしれないという迷い
内定先の他に良い環境があるかもしれないという迷いが生じることから、入社の決断ができなくなってしまうこともあります。
特に第一希望ではない会社から内定をもらった時はこのような迷いと不安に陥りやすくなります。
「今の内定先よりももっとよい環境があるのではないか」と目移りしてしまい、妥協するべきか、転職活動を続けるべきか判らなくなるのがこのケースです。
内定をもらっても承諾を迷った時にはまずここを確認する
それでは内定の承諾を迷った時にまず確認する事は下記となります。
1.転職軸を整理し、転職軸を基準に判断する
内定を受諾するか迷う理由が「不安だから」というなら、今一度自身の転職軸を整理して、転職軸を基準に内定辞退を判断しましょう。
「その会社の内定を承諾すると、どのような課題が解消されるのか」「どのようなキャリアが歩めるのか」など、自分が求める仕事内容、環境、キャリアアップといった要件を明確にすることが重要です。
その上で内定先が転職軸に合うならば承諾、転職軸に合わなければ辞退が、迷った時の正しい判断軸と認識しましょう。
2.不安の原因を明らかにする
不安の原因が自身にあるのか、企業にあるのかを考えてみましょう。
例えばミスマッチが不安の原因なのであれば、再度自分と向き合う必要があります。
しかし業界の先行きに関するニュースを目にした、内定先企業のネガティブな情報を聞いたといったことが原因の場合、その不安が辞退するほどの理由であるかどうかを見極めて下さい。
仮に辞退する理由を尋ねられた場合、相手に説明できるかどうかという視点で考えてみると冷静になれるかもしれません。
3.内定承諾期限が理由で承諾していないか確認する
もう一つ注意するべきは、内定承諾期限が迫っているということを理由に、焦って承諾か辞退かを判断してしまうことです。
とにかく返事をしなければいけないと、急いで決断してしまうことは、後悔を生み出す可能性が高まります。
内定承諾期限は必ず確認し、余裕を持って自分の転職軸で承諾か辞退かを考えるようにしましょう。
その会社に本当に入手して良いかの最終判断基準5つ
それでも迷う人に向けて以下5つの最終判断基準を解説します。
1. 転職先の会社のケミストリーが本当に自分に合うかどうか?
まず最初の判断基準となるのがケミストリーが本当に合うかどうかの再確認です。
転職活動を振り返りその会社に面接や見学で入った時に感じる雰囲気や面接官との会話内容、その考え方が自分の感覚や価値観に合うと感じたどうかを再度確認してみてください。
例えば、
- 非常に先進的で未来志向である会社と聞いていたのに面接室に創業者の写真や社是、社訓が必要以上に大きく飾ってあり違和感を感じた。
- 面接官に対して自分としては正しい回答をしているはずなのに反応が今一つで上手く会話のキャッチボール出来なかった。
- 面接官の説明する文脈から感じる仕事の仕方や考え方に何か違和感を感じた。
以上のような感覚を感じたら直観的にこの会社は自分の体質にあっていないかもしれません。但し、この場合恐らくこの会社とは初回の面接で縁が無くなるケースが多く内定まで至らない事が多いです。仮に内定まで至っても何度面接を重ねても自分へのフィット感が感じられなかったと感じている場合はケミストリーが合わない可能性があります。
人間は左脳で考えるより右脳で無意識に感じる事の方が実態を上手く写し出す事が多いと言われます。迷っているのであればこの直感を信じた方が良いと思います。
2.転職先の年収条件は少なくとも現在の年収レベルあるいは成果を出せばアップする前提でスタートできるか
次はお金です。内定を受ける前に最終的にこの点を良く考えて下さい。
一旦給与を落としてでもスキル向上やその転職先での将来を考えてまず入社してチャレンジする事も確かに一つの戦略です。しかし、一度入社してしまうと会社の制度や給与体系を自分から変える事は出来ません。
特に、内定受諾を迷っている人にとってこの条件を確認せず入社して仮に自分の想定と実際の給与条件が違った場合モチベーションが続きません。
又、内定を受けるか迷っている人に限らず 給与条件は自分の生活が左右される重要事項の為、可能な限り年収条件は少なくとも今の年収レベルと同額を条件に入社する事を強くお勧めします。
又、条件の確認も詳しく行う事が必要ですM
例えば、入社時の給与条件として、最初はこのレベルの条件ですが当社はご活躍頂くと2~3年で●●のポジション、年収は1200万円まで上がった人がいます。●●さんにはその方と同じレベルになる事を期待しているので是非入社して下さい等と言われる事があります。
しかし現実問題(一部の外資系企業や役員採用等を除いて)企業としては基本的には年功序列と成果に基づいた従来の給与体系で評価するのが一般的であり当然転職した社員もこの評価基準に則り同ランクのプロパー社員と同等に評価されるのが通常です。
つまりいくら過去の優秀な転職社員の例を説明されてもそれはあくまで転職先の会社が期待した以上の相当なパフォーマンスを上げたと判断した時だけの一つの例外であると判断したほうが無難です。
逆に入社してみたはよいがその転職者が実際大した事は無かった、期待以下だと判断された場合は過去にその転職先で実績が無いあなたは外様として扱われ、クビ(会社によってはありますが)になるケースは少ないですが余程のリカバリーが無いとかなり長い期間現状維持もしくはそれ以下の待遇となる可能性があります。
よって、入社に迷っている程度の内定先であれば入社時は最低今と同じ年収レベルにして入社すると同時に入社後の給与、昇格条件賃金テーブルを転職エージェントに再確認してもらいどのくらいの期間で昇給、昇格出来る可能性があるのかを定量的且つ具体的に確認した上で入社するかどうかを決めてください。
場合によっては転職エージェント経由給与交渉をしてみるのも一案です。その返事によってあなたが本当に欲しい人物かどうかのの本音が分かります。
3.内定を入手した転職先の会社で活躍できる自信が本当にあるか
転職した社員はプロパー社員が持っていないスキルや経験を使って活躍すると周りから見られます。逆にプロパー社員以上と判断してもらわないとコストをかけて中途採用した価値がないとマイナスの評価をされます。こうなると最悪の状況です。
この判断は非常に難しいのですが、少しでもこの点に不安がある場合は、今回内定を頂いたポジション、役割、そして今までの自分の実績をもって転職先で活躍可能か再度検証してみてください。
一番良いのは転職エージェントに不安な箇所を聞いて意見をもらう事です。場合によっては転職エージェント経由不安なポイントを再度内定先企業に確認してもらえばよいです。少しでも不安ならこのようなプロセスを取り必ず活躍できるという自身と納得感を再確認して内定の受諾を決断しましょう。
4.内定を入手した転職先の会社は過去の変化に対応し成長してきた会社か
次は会社の見方です。この会社に転職してこの会社の将来は本当に大丈夫なのか?という心配は誰にでも出てくると思います。
次の転職先を将来のゴールのワンステップと考え長期的にその会社で働かないという方はそこまで気にしなくても良いと思います。
しかしある程度年齢が高くなり出来れば次の会社を最後として定年まで働こうと思っている方にとっては転職先の会社の将来性や成長性は内定を受諾するうえで重要な判断要素になります。
それではその会社の将来性はどう判断したらよいでしょうか?
会社のHPを見ると輝かしい未来が語られていたりしますが実際に転職者が外部向けに書いている情報だけで将来性を判断するのは難しいと思います。私は自分の経験からこの点を判断するのは以下の3つのポイントだと思います。
1.創業以来安定した事業収益原を持った会社か。(その事業規模は問わす。)
2.時代の流れと共に変化した歴史がある会社か。(事業、組織、人)
3.経営者が正しい形で交代し成長を続けて来た会社か
規模が小さくても以上の原則がある会社は時代と共に人や事業を少しずつ変化させて事業を継続、成長させています。
将来は100% 予測できませんが過去から以上のような実績を残してきた会社はこれからも成長する可能性は高いと言って良いと思います。
5.内定を入手した転職先の会社は中途採用の人が多く活躍しているか
最後に大事な事は転職先の会社で中途採用の方が活躍しているかどうかです。
成長する会社または良いカルチャーを持った会社というのは変化に対応する為に常に新しい考え方を柔軟に取り入れ、の外の血(転職者、中途採用)を積極的に受け入れる土壌が育っています。
そしてこのような会社こそ将来オープンで将来性のある会社であり転職者に取っても大いに活躍出来るチャンスがあるという事です。
転職者が活躍しているかどうかを確認する方法はHPの役員や幹部の履歴をチェックしたり転職エージェント経由社内の情報を得たり直近で同じ会社に転職うぃた人がいればその人の状況を確認すればわかります。
特に役員や経営幹部の中にどれだけ中途採用の方がいるかを良く聞いてみれば中途採用を受け入れる土壌が育っているかどうかが分かります。
まとめ
転職は一生を左右します。是非今回ご紹介した内容で内定を受諾すすかどうかを最終判断して悔いのない転職活動を行って下さい。
以上